MAKING KIMONOきものづくり

2012.07.23

☆ きものづくり  ④ 素描き ☆

 

今回は 『 素描き 』 についてです。

『 素描き 』とは 柄付け方法の一つで 生地に手描きで柄を描く技法です。

 

 

まずは 草稿 図案 を 作成し 柄の配置 ボカシの位置などを決めます。

 

 

図案を もとに 白生地に アオバナで 下書きをします。

柄の中の細かいボカシや 使う色も描いておきますが、アオバナは

染めたときに、水分で消えてしまうので 完成時にはあとは残りません。

 

 

下書きをもとに 職人が 手描きで 柄を 描いていきます。

 

 

滲みをとめる為に 下に電熱をあて乾かしながら作業します。

あまり 乾きすぎると ボカシが綺麗に出来ないんで、

描いた柄が 乾ききる前に細かいボカシをしなくてはなりません。

 

 

 

又、机などの上での作業ではないので、

安定しない生地の上に 滲まないように 柄を描かなくてはいけません。

使用する染料、刷毛、筆 など を使い分けながら注意深く作業をします。

 

 

素描きを終え 蒸し、地染め、骨描きなどの作業を経て完成します

 

 

こちらは 素描きで描きあげた 南天のとび柄 小紋 。

 

 

葉っぱの1枚 1枚 職人が 手描きで 描き上げますので

微妙な 濃淡や 風合いは 手仕事ならではのものではないでしょうか。

 

 

室工房では ローケツ染めだけでなく

素描きにも力を注ぎ 幅広い表現方法で 作品を制作しています。