MAKING KIMONOきものづくり

2012.05.02

☆ きものづくり ② 依頼品制作 ☆

 

今回は 依頼をうけて 制作する 別注品 の出来るまでを ご紹介します。

 

まずは ・・・

 

図案の制作。

 

今回のご依頼は

 

『 写真の訪問着の牡丹の柄で袋帯をつくる 』というものですので・・・

 

見本の訪問着を確認しながら帯用の柄の大きさ、形、配置 に描いていきます。

 

訪問着と同じ雰囲気を出すため ローケツ染めで染める事にします。

 

図案を 帯白生地に写し取り、

まずは、下染から

柄の中が 明るくなるように

蛍ボカシで、アクセントをつけます。

 

 

 

シルエット調の柄を表現するため

牡丹柄を 蝋 で形をとります。

 

 

 

蝋をおきながら、

色挿しをして花びら1枚1枚の

立体感を出していきます。

 

 

 

今回の作業は 裏からの仕事になるので、

こまめに、表を確認しながら進めます。

表まで蝋がしっかり浸透してなければ、

仕上がりが綺麗にはあがりません。

 

 

 

蝋を置き終えると、上染めをします。

ローケツは色を重ねて染めていくので、

加工を進めるたびに深い色合いになります。

 

 

 

 

 

前の柄は こんな感じに染め上がりました。

 

 

 

ローケツ染めの加工工程をご紹介しましたが、

染める際に使う染料も、

見本を見ながら職人の感覚、経験、勘で色合わせをして作ります。

 

きもの生地と帯地では 同じ染料でも色目が変わる事や、

蒸し、水元などをする事も計算しながら、

いろんな色を調合し 色合わせをして出したい色目に近づけていきます。

 

 

 

染めの工程を終えると、

最後に より華やかさをだす為に

金箔加工をします。

 

 

 

 

 

こうして 1本の 帯が 完成します。